Forgot password?
|
|
|
|
We were unable to sign you in.
Please verify your user name and password and try again. If you do not have a TEC account, register now.
Comments: 
0
Read Comments 

Page 1 of 2

サプライチェーンに関わる業務を実行、計画、最適化するシステムが出回って数年になる。様々な業種、企業、組織で利用されており、成功の度合いもケースバイケースのようだ。報告(レポート)、監視(モニタリング)、パフォーマンス照会(トラッキング)の扱い方が、サプライチェーン関連の案件では重要課題となるが、一般的にあまり対処されていない。実は、サプライチェーン関連の案件があると、組織は計画の立て方、最適化の仕方や実行法を完全に変えなければならないのだ。従ってこの手の案件は、「導入から活用」と定着するまでに時間がかかる。

通常、企業は新しいサプライチェーン・システムが導入されると、生産や材料のプラニングや調達など基本的な業務機能をまず立ち上げようと躍起になる。その後は、立ち上がった作業の報告書を作成することに焦点が移り、サプライチェーンの最適化や監視(モニタリング)、パフォーマンス管理などは二の次になってしまう。(ただし、2番目に重要であることは確かだ。)

サプライチェーン・システムを利用してかなり経つ企業が多数を占めるようになり、また随分使いこなせるようになった。ある程度のレベルまでサプライチェーン管理(SCM)を熟知してきたと言えるだろう。だからこそ今、ユーザー企業の目は次段階のハードルへ向けられるようになった。サプライチェーン監視(モニタリング)とパフォーマンス管理である。

そこで、最も重要な企業目標という観点から、目標達成に必要なSCMシステム機能、及びサプライチェーンの報告(レポート)と監視(モニタリング)、パフォーマンス管理の最新動向を以下にまとめてみた。

1. 企業戦略と業務戦略の関連付け

企業戦略と業務戦略を管理職トップが関連付けられる枠組みを作り出そうとするのが企業である。経営陣は企業戦略に沿った目標を定めると、それを組織の各部署、部課と細かく振り分けようとする。そして、トップの重要業績評価指標(KPI)に即した重要業績評価指標(KPI)が組織図の階層レベルごとに設定される。

例えば、最高執行責任者(COO)の年度目標が、経費5%減だとしよう。目標達成のため、サプライチェーン管理(SCM)費用を4%減らす決定をする。SCM費用はサプライチェーン担当本部長の管轄下である。その目標値は更に下の部課長の重要業績評価指標(KPI)へと割り当てられていく。このように会社のトップが立てた経営戦略と業務戦略が連動していくのである。

2. ダッシュボード、スコアカード

現状と目標という観点から重要業績評価指標(KPI)を一目瞭然に比較できるダッシュボードが必要とされている。様々な重要業績評価指標(KPI)がある中で、色分けによる表示があると良いだろう。また、重要業績評価指標(KPI)の比重を変えながらスコアカードをモデリングできるような柔軟性のあるツールが望ましい。

3. 目標設定

重要業績評価指標(KPI)の目標値が取り込め、経営陣が決定した数値で組織図下層部にたどり着ける機能も重要である。この機能を駆使できるようなロジックが事前設定されている必要がある。

4. ベンチマーキング(基準点)

業界標準を使って業績を評価したい企業にとってベンチマーク機能は重要である。従って、いろいろな産業の重要業績評価指標(KPI)ベンチマーク各種を公表しているメディアからデータを取り込めるシステムであるべきだ。

5. 重要業績評価指標(KPI)が事前に設定済

業界標準サプライチェーン・モデル(例:サプライチェーン活動参照モデル-SCOR)をもとに重要業績評価指標(KPI)がすでに設定されている製品調達を希望する企業が一般的だ。カスタム化がいらず、すぐに使える製品のほうが導入時間を節約できると考えているからだ。重要業績評価指標(KPI)階層や数式が変更可能な柔軟性のあるシステムが望ましい。

6. 柔軟なレポート構造

システムには様々なレポートが事前設定されているべきである。また、ユーザーが必要に応じて欄を追加/削除してカスタマイズできるような柔軟性が重要だ。

7. 根本的原因の分析に役立つドリルダウン機能

ドリルダウン機能でユーザーは重要業績評価指標(KPI)の各階層へ行けるので、この機能は必要不可欠だろう。サプライチェーンに関するどんな問題に対しても根本的原因分析を行え、診断や修正にかかる時間を短縮する。このドリルダウン機能は、製品、製品グループ、顧客、顧客グループ、企業、地域などの様々な範疇にも取り入れるべきだ。

8. 職務・担当別アクセス権

重要業績指標(KPI)やレポートのように機密保持やデータ統合が必要なデータには職務別・担当ベースアクセスで対処すべきだろう。また、職務・担当別アクセス権は様々な次元やレベルで利用できるようにするべきである。例えば、製品や地域を限定して配送スケジュール・レポートにアクセスできるなど。

Page 2 of 2

9. シミュレーション、仮想分析

シミュレーションはとても大切な機能だ。シナリオを設定、変更しながら、仮想分析を行えるため、企業幹部は重要業績評価指標(KPI)をいろいろな状況でチェックできる。例えば、サプライチェーン担当本部長は生産スケジュール遵守の重要業績評価指標(KPI)数値を変えながら、在庫状況に与える影響を調べることができる。これで、最適な重要業績評価指標(KPI)目標値を設定できるわけだ。

10. 予測モデリング

予測モデリングを使い、システムは過去の遷移データを基準にして重要業績評価指標(KPI)相互の関係を調べることができる。例えば、過去の情報に基づき予測精度KPIデータと完成品の在庫データにどのような関係があるか突き止められる。このような分析を行うにはシステム内に予測用エンジンを開発しておく必要がある。いったん設定された重要業績評価指標(KPI)相互の関係はシステム内に保存され、根本的な原因を追究する分析に役立つ。

11. 警告

担当者が修正作業をタイムリーに実行できるようにするためには、電子メールなどの手段を使った変更・問題事項の警告・通知機能も必要である。

12. データフロー

このように強力かつ柔軟であるためには、ツールはデータ・ウェアハウジングのフレームワーク上に構築されるべきだ。様々な方法でデータ・ウェアハウス(DW)にデータが取り込まれ、サプライチェーンの分析用システムと処理・計画システム(つまり、統合基幹業務[ERP]、サプライチェーン計画[SCP]、最適化システムなど)が直接リンクする。もしくは、フラット・ファイルを通してデータ・ウェアハウス(DW)にデータを取り込むことができる。(図1を参照)。

図1 サプライチェーン分析システムと企業向けシステム間での情報の流れ

ここで様々な企業のサプライチェーン・プロジェクトに携わってきた筆者の経験をもとにサプライチェーン分析システムに企業がどれだけの機能を要求しているか下表にまとめてみた。

表1 サプライチェーン用分析ツールの機能要求項目

ますます複雑サプライチェーンに対応するため、従来のレポート形式が不十分と感じ始めた企業がサプライチェーン用の分析ツールを求めている。また、サプライチェーン分析ではトップレベルと下位レベルの重要業績指標(KPI)を関連付けることができるので、企業全体が一つの目標やビジョンに向かって事業を展開できる。

つまり、サプライチェーン用の分析ツールは迅速な意思決定に役立つため、サプライチェーン自体がより柔軟性をもって適応するようになる。その結果、何が起こるかわからない状況でも企業は立ち向かう用意ができていることになる。

この記事にて言及された見解は、必ずしも著者の雇用者の考えを代表するものとは限りませんので、ご了承ください。

Reference No.: MN_SC_XAC_03_07_08_JA

著者について

Anand Chatterjee氏 SAPインド支社のサプライチェーン管理コンサルタント。また、プライスウォーターハウスクーパース(PricewaterhouseCoopers)社、General Electric Capital International Services (GECIS)社、 Tata Research Development and Design Centre (TRDDC)社に勤務した経験を持つ。The Economic Times、Business World、Express Computer、Network Computing、ICFAI Readerなどの雑誌にも記事を執筆している。会議やインド経営大学(IIM; the Indian Institute of Management)やインド工科大学(IIT; the Indian Institute of Technology)などでの教育機関にてのスピーカーも務める。Regional Engineering College(インド、ナーグプル市)工学部卒業、インド経営大学(IIM、カルカッタ市)大学院経営学修了。同氏への連絡先はanand_chatterjee@rediffmail.com。


 

Comments:


APS (Advanced Planning and Scheduling) システムは今も健在 | 進化する統合基幹業務(ERP)システム:調達、生産そして流通が世界規模で行われる今 | Remember APS? |