今日のグローバル経済では、製造業者は新たな難題に直面している。製造業者が取り組まなければならない主な問題の一つは、コンプライアンスである。新たな化学エンジニアリングが飲食料品、調合薬、繊維産業などからの需要を満たすに伴い、製造業者は国内および国際水準を満たさなければならなくなってきた。
TEC社のリサーチによると、コンプライアンスやその他の業界問題に加え、ビジネスを自動化・効率化するための企業向けソフトウェアを評価する必要がある組織の8割以上が標準化された評価方法を使っていなく、その結果、時間と予算を超過してしまっている。さらに、ソフトウェアが選定、導入されると、導入の半数以上が必要機能や総額予算を満たすことができていない。プロジェクト・チームがソフトウェア導入に失敗する主な理由は以下の三つである。
要注意ベンダーを見極めるための効率的な方法がなく、評価プロセスを開始するために必要な製品に関する質問事項が分からない。
あらゆる評価基準から選定する能力がないため、選定結果は確かなものではない。その結果、最終的に優先されるのは、企業のニーズや必須事項ではなく、社内の政治的課題になってしまっている。
あらゆるベンダーに関する客観的に有効な最新データを収集する能力がない。ベンダーは取引を進めるために製品、サービス、企業能力を誇張する傾向があることに注意しなければいけない。
解決方法は?
上記にあげた問題の解決法は、技術的ソリューションとその供給者であるベンダーを評価するための構造化された、反復可能なプロセスを作ることである。社内の技術選定を済ませたTEC顧客から得たベスト・プラクティスでは、プロジェクト・チームが評価基準の鍵となる5つのカテゴリーを分析することを提案している。はじめの二つのカテゴリーでは製品固有の機能性を分析し、残りの三つはソフトウェア・ベンダー全般の機能性を把握するものである。
それでは、鍵となる5つの評価基準カテゴリーを見てみよう:
カテゴリーその1:製品の機能性
製品の機能性は、ERPソフトウェア選定プロセスにおける第一段階である。単にこの評価段階では、現在ある各製品の特徴と機能性(例、今のままで使用できる機能は何か)を評価する。サービス・サポート、企業の生存能力、戦略などの基準もまたソフトウェア選定に影響する。
カテゴリーその2:製品技術
製品技術では、製品の技術的なアーキテクチャーや製品がうまく起動するための技術的環境を定義する。このカテゴリー内の必須基準を定義することで、ベンダー候補の長いリストを素早く絞り込み、基本的な必須選定基準に通用するソリューションへとリスト化することが可能である。下位にある基準には、アプリケーション・アーキテクチャー、ソフトウェアの有用性、管理、プラットーフォームとデータベース・サポート、アプリケーション・ツール、ワークフローと文書管理、レポート機能などが含まれる。
カテゴリーその3:企業向けサービスとサポート
このカテゴリーでは、ベンダーの導入サービスや現状のサポート能力を定義する。繰り返し行われた業界調査では、このカテゴリーを選定オプション候補の中で最も差別化された単一要素、および最終利用者の導入成功と長期のベンダー実現性の優れた指標として認識されている。専門サービスとサポート評価は、現在の製品ユーザーから認知された主観的な質的測定と、専門サービスと製品サポートカテゴリー内の客観的な量的基準の両方を含むべきである。サービス・サポートには、コンサルティング、システム統合、プロジェクト管理スキル、地域的範囲、ベンダーのヘルプデスクの使用言語と時間帯、納品手段などのカテゴリーが含まれる。
カテゴリーその4:企業向け実現性
企業向け実現性(ベンダー実現性としても知られる)はベンダーの経済的管理上の利点を検討する重要なカテゴリーであるが、見落とされることがしばしばある。IT調達に費やした巨額を考えると、ベンダーの経済的安定はそこまで強調することができない。このカテゴリーでは、量的なウォールストリート比率測量的解析を質的管理と企業向け評価と組み合わせるべきである。これら2つを組み合わせることで、IT幹部は特定製品とベンダー・オプションにおける企業向け投資のリスクと利益を正確に評価することができる。
カテゴリーその5:企業向け戦略
このカテゴリーでは、ERPソフトウェア市場のプロセス内でどのように製品が開発、販売、サポートされているか、特定のタイムラインで企業の計画図とソフトウェア・ベンダーの戦略を評価する。これは最も戦略的で長期設定の評価基準であり、市場の方向性全般に対して、表示ベンダーの3~5年製品、サポート、販売戦略図がどれだけ効率的かランク付けする。
ERPソフトウェアプロセスの展望
ERP市場の成長は、深刻なグローバル競争、短い製品寿命、高度な分散操作、今日のビジネス環境を特徴付ける情報化管理などの結果によるものである。ERPソフトウェアプロセスは、製造業プロセスに必要な技術、要素、サービスの集結したものである。今日、典型的なERPシステムは、ペンキ、化学薬品、医薬品、プラスティック、飲食良品などのような構成要素に分解することができない企業向け製造業製品に適している。
ERPソフトウェア全般に見られるERPアプリケーションプロセスは管理、スタッフ、装置の完全な統合を目指している。また、広範な機能的範囲、縦型業界拡張、技術的なアーキテクチャー、研修、文書化、導入、プロセス設計ツールなどを提供している。
製造業プロセスが直面している主な問題は、コンプライアンスである。健康管理に関する認識の高まりと法的規制、および過去10年以上における国際貿易や競争の着実な増加に伴い、製造業者は地元・国際水準に従うことが必要とされている。以下にERPプロセス・ベンダーが今日のグローバル経済で着目している5つの主なポイントをあげる:
1. ERPソフトウェアプロセス内のコンプライアンス
ERPプロセスアプリケーションを提供するソフトウェア・ベンダーは、次にあげる機能を提供することで、今日のコンプライアンスに関する課題を対処している:APS、PDM、MES、CRM、BIそして電子商取引ツール。リスト化された各モジュール内で必要とされる機能が取り扱われ、BIモジュール内ではコンプライアンスのニーズを業界固有の水準に合わすことができるようになっている。
2. より鋭い縦型に注目
通常、ソフトウェアを開発する際にERPベンダーは一般的な手法を使っている。しかし、ビジネスが業界固有の機能を必要とするにつれ、ベンダーはこれらのニーズを満たす特有の機能を開発するようになってきた。製造業プロセスは多くの異なる縦型形態を持つため、ERPベンダーは調合薬、化学工業全般などあらゆる業種の製造業プロセスを対処するモジュールを開発してきた。
3. 適応アーキテクチャによるシステム・フレキシビリティー
市場競争、あらゆる規制、グローバル化、合併、買収が増えるにつれ、ベンダーがどれだけ素早く製品を導入、維持、拡張、カスタマイズ化、統合できるかという点でソフトウェア・アーキテクチャが重要な役割を果たすようになってきた。ソフトウェア・アーキテクチャは機能、ユーザー・インターフェイス、プラットフォーム・サポート以上のものを提供しており、また製品の持続、ユーザーの増加、新たなテクノロジーの導入を検討・決定し、ユーザーと規制上要件の増加に対応している。
4. ERPシステムのウェブ/電子商取引
製造業プロセス業界にとって、オンラインでビジネスを行う能力は重要である。ウェブベースでの企業、顧客、供給者間の協力は、日常業務の現実となりつつある。コンプライアンス問題に関しては企業が新しい水準を維持し、ビジネス業務を改善し、これらの新しい情報をERPシステムプロセスに統合するために、あらゆるインターネット源から情報をアップロードすることができるようになっている。
ウェブ上での取引のもう一つの利点は、既存のERPシステムを拡張して電子商取引をサポートすることで、企業がERPソリューションへの投資を活用するだけでなく、電子商取引の開発をスピードアップすることができる点である。
また、業界の先端を行くERPベンダー間ではウェブ・ポータル戦略を取り入れる動きが出ており、ERPアプリケーション、バックエンド・システム、社外のコンテンツとサービス(カタログ、ディレクトリー、旅行サービス、福利厚生など)にシームレスかつ透過的にウェブを通じてユーザーがアクセスできる環境で、ERPユーザーのための個人用バーチャル職場と市場を作ることを目指している。
5. 市場競争の激しい合併・買収市場
現在のところ、3つのベンダー、Oracle、SAP、InforがERPベンダー市場のトップにある。各社とも幅広い機能を提供しているが、数多くの重要な買収を行ってきた経験上、この3社はあらゆる分野で縦型の専門知識を持っている。また、ERPソフトウェアは歴史的に製造業を中心に開発されてきたため、これら3つのベンダーは製造業のモジュールにおいて極めて発達している。
この3社以外にERP市場で重要なベンダーは、CDC Software、IFS、Lawson、Microsoftである。もっと古い(業界に10年から20年以上いるもの)ソフトウェア・ベンダーの中には特定の縦型に注目することを選び、全般にうまくいっているものもあるが、OracleやSAPのような大企業に打ち勝つことは不可能である。
市場動向の簡単なまとめ
現代の製造企業における情報の中核にERPがあると言える。しかし、今日のERPシステムはSaasモデルやSOAなどのような新しいタイプのテクノロジーによって特徴付けられている。これらの技術は企業内で行われている製造プロセスよりも注目され、この到来はウェブや電子商取引からの影響を直接受けている。他の動向としては、より簡単なEAI、よりフレキシブルな価格決定、より少ないアプリケーションのカスタマイズ化、分析的なアプリケーションの埋め込み、ソリューション内の知識管理が含まれる。
ERPプロセスとERPディスクリートの違いに関する詳細は、こちらを参照:Process ERP vs. Discrete ERP Differentiation.。