ドイツのコンサルティング会社Somers & Nelsonが「ERPシステム導入を成功させる要因調査」を行い、トップ20を発表した。これをうけ、米国でITプロが手を加えランク付けした。
トップ10は以下のとおり。
1) 経営幹部のサポート
資金調達を承認する上級管理職だからこそ、トップダウン式リーダーシップを駆使し、重大事項の決定には参加すべきである。また、プロジェクト・マネージャー は上級管理職がいることでステークホルダー (プロジェクト関係者) の賛同を得られるし、リソース管理も依頼しやすくなる。
2) プロジェクトチームの知識
かなりの専門知識がIT分野の職務には要求されるため、適材が不足しがちである。そこでよく行われているのは、下請けを上手に使い、特定の期間だけ必要な技能をまかなうことだ。プロジェクト・マネージャーは、必要な技能を見定め、プロジェクト過程のどこでそれが有用になるか評価できなければならない。人材を確保できなければ、目標に達するようチームメンバーを叱咤激励し、研修や訓練をも施せるプロジェクト・マネージャーであるべきだ。
3) 部署間の協力
プロジェクト・マネージャーは、各部門の橋渡し役であり、難しいスケジュール調整をクリアーし、様々な制約をうまく切り抜けながら他部門の協力を獲得するものである。
ここで矛盾を感じるのは、実は各部門の業務を部門間の壁をなくし、シームレスに行うための技術(例えばERPシステム)導入なのだが。
4) 目標と目的の透明化
出来上がった青写真はプロジェクトの過程で継続的に検証、更に改善されていく。こうした流れの結果として、最終的に業務過程モデルとして認知されるようになる。
5)プロジェクト・マネージャー
どこまでをプロジェクトの対象とするかという観点から最も適したモデルを選ぶには、プロジェクト・マネージャーは、いろいろなプロジェクト管理方法論を知っている必要がある。また、社員の動機付けを適切に行うため、そしてさまざまな段階の管理職、責任者と効果的にコミュニケーションをとるため、優れた対人スキルも求められる。さらに勤務上の倫理や経営スタイルの文化的、地域的相違にも敏感でなければならない。
6) レベルの異なる期待をうまく調整
ベンダーはERP導入の効果を誇張して伝えることがある一方、プロジェクトへの認識が薄い経営陣は、導入効果を勝手にイメージしているケースがある。
7) プロジェクトの王者
チャンピオンといわれるこの役を務めるのは通常、最高情報責任者 (CIO) のような上級管理職である。プロジェクトを代表する会社の顔であり、声であるだけでなく、プロジェクトに関する様々なアイディアのまとめ役である。また、プロジェクト・マネージャー が抱える問題に対処し、他の経営者と討議、解決しようとする。
8) ベンダーのカスタマー・サポート
これは、プロジェクト管理モデル全体に必要とされる。どんな要求定義書 (RFP) も完璧ではありえないため、詳細にわたる調査が必要だ。プロジェクト・マネージャーやメンバーは導入しようとするシステムの既存ユーザーに連絡をとったり、ベンダーの顧客に照会したりして、ベンダーの顧客への対応の仕方を調査する。ベンダーによっては、保守点検サービスを外部委託し、コストの軽減、収益の最大化を狙うところがある。したがって、要求定義書の合意条件には、保守点検業務は外注しないことを明記してもらうことが肝心だ。
9) ベンダーの選定
これはプロジェクト管理のうちで、最も重要な要素のうちの一つである。企業は導入を決定したERPシステムにそったリソース管理や業務計画を行うようになるからである。以下のような特徴を持つベンダーを選ぶのがよい。a) 製品の安定に定評がある。b) 発売製品の版 (リリース) 数が少ない。c) 参照できるユーザーネットワークが広い。d) 製品に拡張性がある。e) カスタム化が最小限に抑えられる。
10) プロジェクトチームメンバーの意思疎通
インドでコード化し、中央アメリカでカスタマー・ケアーが行われる今日この頃、世界中で共有するアプリケーションで企業は業務を行うことになる。業務を優先化していくと同時に、時間帯の異なる事業所で働く管理職の各レベルとうまくコミュニケーションをとることが肝要だ。プロジェクトスケジュールを厳守したい場合は、プロジェクトの一部を外部委託したり、社内の他部門へ回すのも一法だろう。
グループをまとめるには、できるだけ多くの地域で集まれる時間帯を選び、会議をしてはどうだろう。ネットミーティング、電話、視覚ツールを使ってファイルや情報を共有し、責任者、担当者が意見交換できるようにしたい。
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